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一人でできることは一人でやれ。みんなでやることはみんなにやらせろ。
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18:30:03
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*このお話を初めから読む↓
 Log.1 帰還(めざめ)
 Log.2 組織(だすと)
 Log.3 進化・前編(かつぼう)
 続きからどうぞ。

 啖呵を切ってやみくもに走っていたガジモンだったが、万全ではない体調では、それほど走り続けることはできなかった。息もすぐに上がってしまい、ガジモンは近くにあった木にもたれる。
(たしかに、テリアモンの言う通りよ。あたしは進化できない。ただの成長期よ……)
 逃げるようにここまで来たせいか、ガジモンのなかに悔しさがこみ上げてくる。言い返す言葉が見つからなかったのだ。全て彼らの言った通り。本当は成熟期のフロッグモンにすら勝てるかどうか怪しかったのだから。
(進化したいのに……成熟期になって、総也の役に立ちたいのに……。なんで……、なんで進化できないのよ……)
 デジモンの進化というのは、本人がやろうと思ってできるものではない。
 その不自由さがもどかしい。成長期のままどんなに力を求めても限界がある。デジモンの成長段階には、いわゆる「越えられない壁」が存在するのだ。
 ガジモンは奥歯をかみしめるが、だからって進化できるわけではない。自分の身体なのに思い通りにならなくてむしゃくしゃするが、それをどこにも発散できない。だんだんむなしくなってきて、ガジモンはため息をついた。
「総也……心配しているかしら……」
 気になるのはパートナーの総也だった。いきなりその場から逃げだしたものだから、心配しているかもしれない。もしかしたら探しに来ているかもしれない。まあ、デジヴァイスには今ガジモンのいる位置を示す機能も付いているから、来るならまっすぐここに来ることができるだろう。
「きっと、光希たちも一緒よね……。あたしよりも、ずっと頼りになる」
 テリアモンとロップモンは進化もできるし実戦経験も豊富だ。
 そう考えると、ガジモンはますます卑屈になってしまう。
(ダストにいれば、総也は、あのデジモンを見つけられるんじゃないかしら。あたしがいなくても……)
 総也のデジモン探しに付き合うのに、自分がいかに力不足か。
 霧を越えてやってくるデジモンを相手にするのに、自分がいかに経験不足か。
 デジタルワールドでスカルバルキモンと遭遇してからしばらくたって、ある程度は力が付いてきていると思っていた。フロッグモンだって、それなりには追い詰めることができた。しかし完全体、トノサマゲコモンには全く歯が立たなかった。
「あたし……かっこわるいよ……」
 今まで耐えてきた悔し涙が、堰を切ったかのようにあふれだす。
 霧の中、誰も止める人がいないから、ガジモンはそのまま泣きじゃくる。そのときだ。
 ガサッ。
 向こうの茂みが揺れる。ガジモンはビクッと身体を跳ねさせて、その茂みを見た。あわてて涙をぬぐって取り繕う。もうなにもかも遅いかもしれないが。
「そ、総也? 総也でしょ? わざわざ探しに来たの? まあ、当然よね。あたし、総也のパートナーだし……。あの、勝手にどっかいっちゃったのは……悪かった、とは……思う、わよ? でも……」
 そう言い訳をするが、茂みの向こうから聞こえてくるのは唸り声だった。
「……っ。総也、じゃないの?」
 ガジモンは身構える。この霧の中、獣の声がするはずがない。するとすれば、
(まさか……デジモン……っ?)
 霧の向こうからやってくるのがそれとは限らないが、しかしガジモンはデジモンしか知らないし、身体をかけるいやな感じは相手が強いデジモンであることをガジモンに知らせる。
 ガジモンが臨戦態勢をとったときだった。
 茂みの向こうから影が飛び出す。
 ガジモンに向かって飛びかかるそれの正体はラプタードラモンだった。
「成熟期……って、ちょっと、待ちなさいよ!」
 そのラプタードラモンは、全くガジモンに興味を持っていないようだった。
 ちらっとガジモンを見たかと思ったが、そのまま霧の中に消えていく。
「な、なんなのよ、あいつ……」
 ガジモンはあっけにとられていたが、
「……って、なんでまだデジモンが出るわけ? そういえば、霧も消えてなかったじゃない! 総也に、知らせなくっちゃ」
 ガジモンはすぐにラプタードラモンのあとを追いかけた。

 つづく


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