FC2ブログ
一人でできることは一人でやれ。みんなでやることはみんなにやらせろ。
2017/05«│ 2017/06| 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 »2017/07
文字サイズ文字サイズ:大文字サイズ:中文字サイズ:小
--:--:--
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

Category:スポンサー広告│ コメント:--│ トラックバック :--
22:18:28
 久しぶりの更新。

キャラクター紹介はこちらから
            
*このお話を初めから読む↓
 Log.1 帰還(めざめ)
 Log.2 組織(だすと)
 Log.3 進化・前編(かつぼう)
 Log.4 進化・後編(たいぼう)
 Log.5 双竜(ぞうえん)
  
 続きからどうぞ。

「んも~、なにあの新入り。やな奴! 腹立つ!」
 総也の頭の上に乗り、むつくれているミケモンだった。
「新入りっていったって、ほかの部隊からやってきたんだから、俺たちよりはテイマー歴は長いはずだよ。というか、勝手にでてきて頭の上で騒がないでくれよ……」
 翌日の通学路、総也はミケモンに手を焼いていた。昨日からずっとこの調子である。いくら他人には姿が見えないとはいえ、総也にとってはたしかに頭の上に乗られているため、しっかり重みを感じているのだ。そのうえ寝不足の脳にはミケモンの声は響く。
「むぅ~。ねえ、総也もわたしのことパワー不足だって思う?」
「たしかに腕力はないかもしれないけど、ミケモンにはスピードがあるだろ。気にするなって」
 腑に落ちない様子のミケモンをなだめていると、
「おーい。総也ぁ」
 後ろから呼び止められる。
 山田孝介。総也のクラスメイトだ。
「ずいぶんでかい独り言だが、どうした?」
「独り言……? ああ、別になんでもないよ」
「そうか。まあ、悩みがあるならいつでも相談しろよ。授業ノートを一回写させてくれれば、どんな悩みも聞いてやる」
 孝介はにやりと笑う。それに対して、
「じゃあ、おまえはかなりのツケがたまっているな」
 と総也が返すと、
「そりゃないぜ~」
 と、オーバーリアクションをとる孝介だった。
「……というわけで、国語の宿題、写させてくれ」
「どういうわけだよ。やってこいよ」
「俺とおまえの仲だろう? なっ、なっ!」
 じゃれてくる孝介に揺さぶられる総也。その頭上ではミケモンが振り落とされないようにしがみついていた。
 そんなところへ、今度は光希がやってきた。
「総也くん、おはようございます」
 その声に、孝介の動きが止まる。総也と同じ方向をみれば、信じられないことに、絵に描いたようなメイド服を着た少女がいる。
「あ、もしかして総也くんのおともだちですか? はじめまして」
 話しかけられ、孝介は総也から離れる。身なりをただして、
「は、はじめましてっ。孝介でふっ」
 返事は裏返っていた。
「あ、孝介くんですか。わたしは佐倉光希です」
「おい、なに緊張してるんだよ、孝介」
「おまえなぁ、相手はメイドだぞ。この殺伐としたなんの変哲もない通学路にメイドが現れたんだぞ。というか、おまえいつの間にこの方と知り合ったんだ!」
「い、いつって……なりゆきだよ」
 デジモンのこと、ダストのことを話すわけにもいかず、総也は適当に言葉をつないだのだった。
「ところで、光希さんこいつになんのようですか?」
 総也を押し退け、孝介が訊ねる。
「そうでした。紅蓮さんが総也くんのクラスに転入することになったので、仲良くしてあげてくださいね。紅蓮さんは現実世界は慣れてないので、戸惑うことが多いと思いますから」
「紅蓮って誰だ、総也!」
「うるさいな。俺たちのクラスに転入してくるなら、いずれわかるだろう?」
「……それもそうだな。それじゃ総也、早くいこうぜ」
 孝介に腕を引かれ、総也は通学路の坂をかけのぼる羽目になったのだった。
     
 光希が告げたとおり、総也のクラスに紅蓮が転入してきた。総也が驚かされたのは紅蓮の制服が女子のものだったことである。
「あいつ女だったのね」
 総也の机に座っているミケモンは、一層機嫌を悪くしたようだった。
「ミケモン、机の上に座られると邪魔なんだけど……」
「いいじゃない。まだ授業中じゃないんだし」
 ミケモンは、相変わらず総也の都合に関係なく振る舞っていた。
「竜胆紅蓮だ。よろしく」
 緊張しているのか、紅蓮は多くを語らず、挨拶としては素っ気のないものだった。
 紅蓮は空いている席、総也の後ろに座ることになった。そうなると、居心地が悪いのがミケモンだ。総也の頭の上に乗った状態で、紅蓮を威嚇し続けている。
 そうして午前の授業が終わり、お昼になった。
「いい加減にしろよミケモン」
 さすがの総也も耐えられず、頭の上のミケモンをデジヴァイスに収納した。
「ごめん。敵意はむき出しだけど、ミケモンは悪い奴じゃないから……」
「別に構わねぇよ。俺もそういうのは慣れてるし。初対面のやつに、いきなり腹を割って接しろっていう方が無理な話さ」
 どうも紅蓮は、総也が思っていた以上に落ち着いているようだった。
「紅蓮はずっとデジタルワールドにいたんだっけ」
「ああ。俺の所属していた零番隊は、基本的にデジタルワールドに常駐だからな」
「その割には、こっちの生活にとけ込んでるよね」
「そりゃあ、いくら零番隊だからって、四六時中デジタルワールドにいるわけじゃないさ」
 紅蓮がいうには、たしかに総也が想像していたような、一日中デジタルワールドにいる人間もいるがそれはごく一部だそうだ。
「俺の場合は学校もあるし、デジタルワールドに入り浸れたのは週末とか夏休みとかだったな」
「ところで……」
 零番隊ということで、恐らく自分よりは長くデジタルワールドにいるであろう紅蓮にも、総也の探しているデジモンのことについて訊ねてみた。
 しかし、その紅蓮からも有力な情報は得られなかった。
「悪いな、力になれなくて」
「いや、いいよ。こちらこそ、いきなり長話に付き合わせちゃってごめん」
 一通り話が済んだところで、デジヴァイスに着信が入った。
「天菜さんから?」
『総也くん、デジモンだ』
「デジモン? まだ昼なのに」
 いままで、クロスフォッグの発生は夜が主だった。総也は思わず聞き返す。デジモンはなんとかしなければならないが、しかし昼休みはもうすぐ終わってしまう。
『学校にはこっちから連絡をいれておくから。よろしく』
「ええっ、天菜さん! あ、切れた……」
「なに言ってるのよ、総也。とにかく、デジモンを送還しに行くわよ」
 せかすように、頭の上に乗っているミケモンが後頭部を叩く。
「あいつは先にいっちゃったわよ! ほら、総也も早くいくの!」
 どうやら紅蓮は先に現場へと向かったらしい。総也もすぐに向かうこととなった。
       
 つづき


コメント
コメントの投稿










トラックバック
トラックバックURL
→http://unrealgraffiti.blog20.fc2.com/tb.php/740-472efd51
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
FC2カウンター
ようこそ
人目の旅人様
プロフィール

誘宵

Author:誘宵
ものかきやってます。
こっちのブログはもう更新しないので、
新しいブログの方をよろしくお願いします。

カテゴリ
最新記事
月別アーカイブ
全記事表示リンク

全ての記事を表示する

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。